今訪れるべき「京都」の寺院(その1)
「京都」と聞くと、神社やお寺を思いつく人が多いと思います。私もその一人です。京都の寺院は国内だけでなく海外からも絶大な人気を誇り、一生に一度は訪れたい魅力的な寺院がたくさんあります。今回はそんな大人気の京都の寺院の中から、私がお勧めしたい2つをご紹介します。
おすすめ①:世界遺産の名庭園!「天龍寺」
まず1つ目は世界遺産に登録されている「天龍寺」。臨済宗天龍寺派の大本山であり、足利尊氏が後醍醐天皇の冥福を祈るために創建したことが天龍寺の始まりです。渡月橋や保津峡(トロッコ列車や川下り)で有名な京都・嵐山にあり、日本で最初に史跡・特別名勝に指定された場所としても有名な京都を代表する寺院の一つです。
天龍寺の見どころは「曹源池庭園(そうげんちていえん)」や「雲龍図(うんりゅうず)」などがあります。
「曹源池庭園」を作ったのは、南北朝時代の臨済宗の僧侶、天龍寺の初代住職「夢窓疎石(むそうそせき)」です。天龍寺は過去に八度の火災があり、法堂などの建物は明治時代以降に再建されました。しかし、「曹源池庭園」は作庭当時の面影をとどめています。曹源池という池を中心に作庭され、嵯峨嵐山の自然に溶け込んだ自然の美しさを感じることができる庭園です。池の前に広がる水の流れのような白砂と、芝生の青とのコントラストも美しいです。また京都は紅葉が有名ですが、天龍寺は紅葉の季節だけでなく、春の桜や、夏の緑、冬雪化粧など、それぞれの時期にしか見られない美しい景色が広がります。
他にも、法堂(はっとう)の天井に描かれた強大な「雲龍図」があります。天龍寺開山夢窓国師650年遠諱(おんき)記念事業として日本画家加山又造画伯(1927~2004)によって描かれました。どこから見てもこちらを睨んでいるかのような、躍動感あふれる龍の姿が描かれています。大迫力の天龍寺の雲龍図。こちらもおすすめです。
おすすめ②:絶景かな!「南禅寺」
二つ目は京都の岡崎エリアにある「南禅寺」。南禅寺は境内全体が国の史跡に指定されており、国宝「万丈」や「三門」はじめとした重要文化財、国名勝の万丈庭園など見どころ満載です。
南禅寺は、1291年に開創された、臨済宗南禅寺派の総本山です。足利義満によって、京都五山および鎌倉五山の上に置かれる「五山之上」とされ隆盛。さらに、当時最も傑出した禅僧が歴代住持として住山し、五山文学の中心地となるなど、禅宗の中でも最も格式が高いと言われています。
南禅寺の見どころの1つの「三門」とは、日本三大門の1つに数えられる名門です。近くで見ると高さ22mの大きさやその門の重厚さにただただ圧倒されます。今まで私が見た門の中で最大の迫力がありました。かの有名な石川五右衛門の「絶景かな絶景かな」というセリフは、石川五右衛門がこの南禅寺の三門の上から満開の桜を見た際に発した言葉と言われています。春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪化粧したこの門は一見の価値があります。
南禅寺の絶景スポットとして忘れてならないのが「水路閣」。近年はテレビドラマやアニメの舞台にもなっているそうですが、完成は明治21年。明治維新後の京都を復興させるべく琵琶湖の水を京都へと引くために作られたそうです。赤レンガ作りで、曲線を描くアーチと、南禅寺の風流な雰囲気にマッチし、とても美しい佇まいです。近くの階段を登れば、水路閣を上から見ることもでき、下から見上げる水路閣とは違った一面も見られます。
他にも南禅寺発祥の地である「南禅院」や国の名勝に指定されている「大方丈」や「小方丈」など見どころがたくさんあります。一度行ったことがある方でも、前回と違う季節に行くことで、違った顔の南禅寺を見ることができる、ぜひおすすめしたいスポットです。
私がお勧めしたい京都の寺院いかがでしたでしょうか。本当はもっともっと紹介したいところがあります。寺院だけでなくグルメや自然の絶景スポットもたくさん紹介したいです。今後も時間を見つけていろいろ紹介していきます。